お尻・殿筋をほぐそう!
お尻の筋肉=殿筋
お尻は、脂肪やお肉が付いていてぷよぷよしているイメージがありますが、実は、お尻にはたくさんの筋肉があります。
大殿筋、中殿筋、小殿筋、梨状筋、上双子筋、下双子筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、大腿方形筋と片方だけで9個程あります。
これらの筋肉は立ったり歩いたりする際に股関節をしっかり支えるというはたらきをしていて、柔軟性を失ったり、血流が悪くなって凝り固まってしまうと、腰痛や不眠、下半身太り、冷え性、垂れ尻になったり、お尻の冷えが取れず骨盤内が冷え妊娠力の低下に繋がります。
お尻が硬くなってしまう原因は運動不足、運動しすぎ、歩いたり走ったりしたときの衝撃をカバーしている、身体のゆがみ、長時間の座りっぱなし、立ちっぱなし、うつ伏せで過ごす、マットレスなど寝具が合わないなど様々です。
急に寒くなるとぎっくり腰の患者さんが増えます。
お尻をほぐしておくと、ぎっくり腰予防にもなりますので、寒さが本格的になる前に是非お尻をほぐしておきましょう。
<お尻のツボ>
お尻を柔らかくしていくためにお家でもほぐしてもらいたいツボがありますのでご紹介します。
胞膏 ほうこう
「胞」は膀胱の別名。
【位置】第二後仙骨孔の高さで正中線の両側3寸。
【解剖】大殿筋、中殿筋、小殿筋がある。
上殿動脈、静脈が通っており、上殿皮神経が分布し、深層には上殿神経が通っています。
【主治】腹部膨満、腰背部痛、排尿困難、排便困難
秩辺 ちっペん
「秩」は順序の事、「辺」はそばとか遠いという意味、脚の膀胱系の背部のツボは秩序正しく並んでおり、その最下部に位置するので秩辺と名づけられた。
【位置】胞膏穴の下で第4後仙骨孔の高さで正中線の外3寸
【解剖】大殿筋があり、梨状筋の下縁にある、下殿動脈、静脈があり、下殿神経と後大腿皮神経の末端が分布し、外側には坐骨神経が通っている。
【主治】腰仙部痛、痔核、下肢マヒ
環跳 かんちょう
「環」は環のように曲げること、「跳」は跳躍を指す。
膝を曲げて腰部の環を曲げる時あるいは跳躍しようとするとき踵がこのツボに触れる。
【位置】つぼの取り方は、お尻に力を入れギュッと締めた時にできるくぼみ。
大腿骨大転子と仙骨管裂孔を結ぶ線で外より3分の一の部位。側臥位(横向き寝)をとらせ下肢を屈曲させて取穴する。
【解剖】大殿筋と梨状筋の下縁にある。内側には下殿動脈・静脈がある。下殿皮神経が分布し深部には坐骨神経が通っている
【主治】リウマチによるシビレ・疼痛、下肢の運動麻痺
承扶 しょうふ
承扶の「承」は受けるという意味。「扶」は支えることを指し、大腿の臀部にあるので体重を受け止めて支える事を意味する。
【位置】つぼの取り方は、お尻のラインの真ん中です。
【解剖】大殿筋の外縁にある。坐骨神経に伴走する動脈・静脈がある。
【主治】痔核、腰・仙・殿・股関節部痛
< 筋肉別!お尻(殿筋)のストレッチ >
梨状筋ver
1、膝を立てて座り、背中側に手をつく。
2、手に体重をかけてバランスを保ちながら、右の足首を左の太ももに乗せる。
3、少しずつ上体を起こしていき、イタ気持ちいいポイントで20秒間キープ。
4)、脚を替えて、左右2回ずつ行う。
このストレッチで狙うのは、梨状筋(りじょうきん)。股関節を外旋するときに使う筋肉で、坐骨神経のすぐ近くにあるため、
さまざまなトラブルを起こしやすい筋肉でもあります。ストレッチのポイントは、脚で「4の字」をつくること。
フローリングの上で行うと座骨周辺が痛くなることがあるので、必ずストレッチマットなどを敷いてください。
また、2の手に体重をかけるとつらい又は出来ない場合、右の足首を左の太ももに乗せ、そのまま後ろへ寝ころびます。左の太ももを両手でもち手前にひいてお尻をストレッチするのもいいでしょう。
中殿筋ver
1、仰向けで寝て、身体をまっすぐ伸ばす。
2、左脚を曲げて右へ倒す。このとき両肩とお尻の右側が浮かないように注意する。
3、左のお尻の筋肉を伸ばすイメージで、右手で左膝をゆっくりと押していく。膝が床についてもOKです!
4、右脚は股関節まわりまっすぐ伸ばした状態でリラックス。膝を曲げると脚に無駄な力が入らないのでおすすめです。
5、そのままゆっくり呼吸しながら30秒間キープ。
6、脚を入れ替えて左右2回ずつ行う。
このストレッチで狙うのは中殿筋(ちゅうでんきん)。歩行時・直立時に骨盤を安定させて重心を保つ筋肉で、ヒップアップにも大きく関係します。ストレッチのポイントは両肩を浮かせないこと。背中もできるだけ床につけるようにしましょう。膝が床につかない場合は、背中を少し浮かせてもOKです!
大殿筋ver
1、 床に座った状態で、右脚の膝を曲げて外側面を床につける。
2、両手を床について、骨盤を起こしながら左脚を真後ろに伸ばす。
3、重心が左右にブレていないか確認したら、まっすぐ前に向かって体重をかける。
4、お尻の右側の筋肉を伸ばしながら30秒間キープ。
5、脚を入れ替えて左右2回ずつ行う。
このストレッチで狙うのは大臀筋(だいでんきん)。お尻の表面にある大きな筋肉で、日常生活のさまざまな動きをサポートしている筋肉です。
ストレッチのポイントは、前後に開脚するようなイメージで、骨盤と後ろの脚をしっかり立たせることと、体重を前方(曲げている脚側)にかけることです。
みやび鍼灸院 おすすめメニュー
当院では骨盤周りのストレッチやトムソンベッドによって骨盤のゆがみを整えるメニューがあります。是非、ご利用ください。