台風
台風がくると、何となく調子が悪いという方も多いと思います。
台風に限らず、天候が崩れると体調が悪くなるのは何故なのでしょうか。
~気象病のメカニズム~
上記のような、気象の変化により出現する疾患は近年『気象病』と総称されています。
そのメカニズムには諸説ありますが、代表的な考えは以下のとおりです。
私たちの身体は常に大気よりおされています。
天候が変化して気圧が下がると、大気により身体が押される力が減ります。
歯痛や関節痛などを持っている方は、それぞれの痛みの原因となっている神経がよし刺激が痛みが増します。
血管の拡張時、血漿が血管外の細胞間へ流出します。
すると血漿はほぼ水なので、身体の浮腫が生じます。
上のほかにも目眩など様々な不調が気候の変化で生じます。
血管の拡張が自律神経を刺激して、乗り物酔いに似た症状がでることも……
日本では、推定1000万人もの人々が『気象病』に悩んでいるそうです。
台風が頻繫に来る日本で住んでいる以上、対岸の火事ではいられないですね。
台風と妊婦
妊婦の方で、台風が近づくとおなかがいつもより張ったり、つわりがひどくなったことはありませんか?
これは、台風の気圧が関係していると考えられます。台風というのは低気圧のかたまりで、風力が強いです。その強い低気圧に包まれると大気の気圧は当然ながら下がります。その下がった気圧に妊婦さんの身体が影響を受けることでお腹に張りが出てしまうのです。
Qなぜ気圧が下がると、妊婦さんの体調に影響が出るのでしょう?
これは自律神経が関係しています。
自律神経とは、無意識に身体の機能を調整する機能のことで、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)のバランスによって身体の健康を正常な状態に保っています。
ですが、台風の影響で気圧が低くなってしまうと一般的に副交感神経が活発的になるため、血管を広げ血流が良くなります。筋肉も緩みます。
そのため、お腹もいつもより張ってしまうというわけです。
また、台風が及ぼす低気圧の影響はお腹だけでなく体全体にも及ぼします。特に妊娠中というのは、体内の水分量も通常より増加しているため気圧の変化にも敏感になっています。
普段はそれほどつわりが酷くなくても台風が近づくと身体の水分が上手く循環されずに悪化してしまうというのはよくあることです。
もちろん、台風が過ぎ去れば元に戻りますが、より早く改善するためには、水分代謝を良くするために適度に汗をかいてその排出した分を補給することです。
妊婦さんの身体では激しい運動はできませんので、軽めのストレッチや38度位のお風呂に浸かると比較的お体にも負担なく、適度に汗を流すことができるのでお勧めです。
雨が降って気温も低い日は、身体を冷やさないようにしてくださいね。
自律神経について。こちらも参考にしてください。