赤ちゃんが欲しいと望み、妊娠の反応があったのに残念ながら胎嚢が見えなかったり、心拍が止まってしまったりということは妊活中、誰にでも起こりうることです。
この場合、なにが悪かったということはなく自然の選別なのです。
不妊治療を頑張っていたのになぜ私がこのような思いをしなければならないの…このように思うのは当然のことと思います。
流産は色々な形で起こります。自然と生理が始まり化学流産になることもあれば、手術が必要な流産の場合もあります。
このような流産の後は体のケアがとても大切です。女性は自ら新しい生命のために次なる準備をする力があります。
しかし、身体のチカラが不足すると流産の処置が終わっても全部リセットされていないからか出血が続いたり、基礎体温が安定しないということが起こります。チカラ不足は次の妊娠を遠ざけてしまう原因ともなります。
鍼灸治療では、チカラ不足を補い新しい生命のための準備をお手伝いすることができます。なかでもお灸は温熱効果で血行をよくし、ホルモンバランスが乱れている流産後の身体の自然治癒力を高めます。
流産と向き合う事はとても辛いことですが、早めのケアがとても大切です。
次の妊娠にむけしっかりと身体を整えていきましょう。
流産の原因
流産の原因は卵子の老化、染色体の異常、子宮筋腫、子宮の形の異常、不育症を含む免疫異常、自然淘汰、トキソプラズマ、ウィルスなど原因は様々です。
流産の中で手術が必要なのは、赤ちゃんや組織が一部残っていて出血が続いている場合です。
不完全流産、稽留流産、進行性流産などとも呼ばれます。
私たちの近辺には大腸菌などの一般雑菌から耐性ブドウ球菌などの完全の原因となる雑菌がたくさん存在します。
それらの雑菌が赤ちゃんや組織について感染症を起こしてしまう可能性があるので、オペを急いだほうがいい場合もあります。
そうは手術と吸引法
手術の方法においてはそうは手術が一般的ですが、2012年に世界保健機構(WHO)が発表した「安全な中絶ガイドライン」では、吸引法が推奨されています。
いまだ、そうは手術をおこのなっているところ場が多いのですが、厚生労働省は「吸引法」を周知するよう産婦人科医の団体や学会に通知しています。
掻把は、器具を使って、子宮の内容物をかき出す方法で、吸引法は、吸引力のある機械で子宮の内容物を吸い取る方法です。時間やリスクにおいては手術する人の腕によっても差が出てくるようです。
まだまだ吸引法についてはやっている病院も少なく、認知している人も少ないので、今後はオペを選択することが広がっていくといいなと思います。
WHOが推奨している、(真空)吸引法は、子宮内膜を必要以上に傷つけることが少なく、次の妊娠への影響も大きくないと考えられています。搔爬法と同様に、子宮の出口を広げる際に子宮穿孔を起こす可能性があり、子宮内に組織が残りやすいというデメリットがあります。
流産の分類
流産には、早期流産と後期流産に分けられます。
早期流産は12週未満、後期流産は12週以降22週未満に起こります。
流産の分類は切迫流産、進行流産、完全流産、不全流産、稽留流産、化学流産の5つに分けられます。
3回以上流産を繰り返す場合には習慣流産と言います。
①切迫流産
妊娠22週未満で出血や痛みの症状を伴い流産になりかかっている危険な状態をいいます。
症状:出血や下腹部痛、お腹の張りなど流産の兆しを感じさせる症状が出ます。
治療:一番の治療法は安静にしていることですが、医師の指導を受けましょう。
少量の性器出血、軽度の下腹部痛、腰痛がみられます。内診で子宮口が閉鎖しています。
②進行流産
流産が生じ進行している状態。下腹部痛や出血が強く、頸管は開大しており保存的な治療は不可能なものをいいます。
症状:下腹部の痛み、性器出血、子宮頚部の開大
治療:完全流産か不全流産かで異なります。切迫流産に比べて多量の性器出血、陣痛様の下腹部痛
③完全流産
流産が生じ、子宮内の胎児や胎盤がが完全に娩出された状態をいいます。
症状:下腹部痛と出血が消失or軽減
治療:経過観察のみで済む場合が多いようです。
④不完全流産
流産が生じたが、子宮内に残存物が残っている状態をいいます。
症状:下腹部の痛み、出血が続く。
治療:子宮内容除去術、残存物が少ない場合は子宮収縮剤および、抗生物質を投与します。
⑤稽留流産(繋留流産)
胎児が子宮の中で死んでしまっている状態をさします。母体に自覚症状がない状態
症状:ほとんどありません。
治療:子宮内の赤ちゃんや組織を取り除く手術(子宮内容除去術)が必要です。
⑥化学流産
受精はしたものの着床できなかった状態で、妊娠検査薬で陽性反応が出たにもかかわらず生理がきてしまう場合をいいます。
症状:ほとんどありません。
治療:通常治療も特に行われません。
一般的に12週未満は、「染色体異常の流産」が多いです。
頭で理解をしていても心では追いつきませんよね。
流産後は体のケアだけでなく、楽しい事を考えたりおいしいものを食べたりと、こころのケアもおこなっていきましょう。
流産の理由 胞状奇胎
妊娠かどうか調べるときに、Hcg(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンで検査をします。
Hcgが基準よりも低いと不安や心配になりますが、高い場合はどうでしょうか?
hCGは絨毛の合胞体栄養幕細胞から分泌されるホルモンです。
通常は妊娠10週頃がピークでその後低下していくが、胞状奇胎では絨毛組織の異常蔵相によって正常妊娠と比較するとhCG値が高くなります。
胞状奇胎の発生理由について
胞状奇胎は全胞状奇胎(全奇胎)と部分胞状奇胎(部分奇胎)に分けられます。
全奇胎は核のない卵子に精子が1~2匹受精することで起こります。
部分奇胎が健常の卵子に対し2匹の精子が受精して起こります。
診断
超音波検査によってvesicular pattern(小嚢胞状パターン)や黄体嚢胞(ルティン嚢胞)を認めるとき胞状奇胎を疑う。
確定診断は摘出した絨毛の肉眼所見によって行う。
全奇胎と部分奇胎の分類について
全か部分かの違いは肉眼的な嚢胞化の度合いで分類されます。
また、胎児成分が認められないか(全)、認められるか(部分)も分類に指標になります。
さらに奇胎組織が子宮筋層内に侵入しているか、いないかによって、非侵入全奇胎、侵入全奇胎、非侵入部分奇胎、侵入部分奇胎と分類されます。
全胞状奇胎のほうが部分胞状奇胎よりも侵入奇胎や絨毛がんへの移行率が高いです。
また、部分奇胎は全奇胎と比べると、不正出血やつわりなどの典型的な症状が出ないことが多い。そのため、臨床診断がむすかしく、稽流流産と診断され、子宮内容除去手術、あるいは病理診断時に部分奇胎と認め、確定診断となることがあります。
侵入奇胎のほとんどが期待走破後の一時管理中に発見されます。
侵入奇胎は絨毛がんと同様に早期より血行性転移するため、全身治療の化学療法が中心です。
奇胎娩出後
胞状奇胎娩出後、10~20%に侵入奇胎や絨毛がんなど奇胎後の続発症を発症する場合があるので、hCGの測定を行う。
奇胎娩出後5週間で血中hCGが1000mlU/mL以上、8週間で100mlU/mL以上の場合は経過が不良となり、経過非順調型と判断する。
経過非順調型の場合
子宮内の奇胎嚢胞の遺残、侵入奇胎、転移性奇胎の3つの病態を想定して画像診断をス据えてそれぞれの治療を行います。
奇胎嚢胞の遺残は再度そうは手術を行い、完全に奇胎嚢胞が除去されれば子宮がもとにもどり治癒します。
侵入奇胎の場合は、挙児希望がない場合は、単純子宮前摘出もしくは化学療法で、化学療法のみで治癒した場合は臨床的侵入奇胎の診断になります。
転移性奇胎はほとんどの場合は配転委で化学療法を行います、臨床的転移性奇胎と診断されます。
不育症
不育症という言葉を知っていますか?
流産を繰り返してしまうと赤ちゃんが育つ事が出来ない「不育症」なのではと不安になってしまう方も多いと思います。
でも運悪く流産が重なる時もあるのです。ご本人にしてみればどういう原因にしろお辛い気持ちに変わりはないと思いますが原因を調べてみることは大切です。
不育症というには検査が必要となります。
検査ではまずは子宮自体の形が卵、胎児が育ちにくい形をしていないか確認します。
内分泌の検査で必要なホルモンが分泌されているか確認します(これには糖尿病の検査も含まれます)。
染色体の検査で異常がないか確認します。
抗リン脂質抗体検査で血栓が出来やすくないか確認することが必要となってきます。
検査は不安を伴いますし知る事は怖い気持ちもあると思います。
でも原因を見つけせば適正な治療法を見つけられることにも繋がります。
ネットからの情報で一人で不安になる前にきちんとお医者さんに相談してみることをお勧めします。
検査をしても異常が見つけられない場合は東洋医学では流産をしてしまうのは腎精の不足と捉えます。
東洋医学では腎は生殖を主り、生きる力を表すとされています。腎精が何故不足してしまったのかはひとそれぞれに違いが出てくると思います。東洋医学は体質の改善にお役に立てます。
西洋医学的な考え方と東洋医学的な考え方を両方合わせたら診方が沢山増えると思います。
一人で悩まず、まずは相談してみることをお勧めします。
妊活に向けて体調をととのえるなら みやび鍼灸院