不妊治療の病院
不妊治療を専門として行なっている病院は年々増えてきていますね。
ずーと悩んでいた方が、旅行へ行って妊娠したり、そろそろ病院へ行こうかなーと思った時に妊娠したりという話はよく聞きます。病院へ行かずに自然に妊娠できることはすごいことですね。
しかし、何も問題がないのと思われるのに赤ちゃんが来てくれないこともあります。
時間ばかり過ぎて焦ることもあれなば、時間が過ぎることが妊娠しづらくなる原因になることもあります。焦るな、あせるなと言い聞かせても、年齢はシビアな問題です。
そこでいざ、不妊治療を始めようと思った時、どこの病院に通院しようか迷っている方は多いのではないでしょうか。
まず、不妊治療を始める前に「 子どもが欲しい 」という思いを夫婦で確認し合う事がとても大切です。
どうしても不妊治療を始めると男性は女性に任せっきりになってしまいますね。
近年、不妊原因の約5割が男性側と言われています。
しかし、男性不妊も考えると、夫婦で病院に通い、夫婦の意志が強いことも結果がでやすいことにつながります。
不妊は病気ではありません。病気でないからと言っても、病院や治療はいろんな選択肢があり、問題ない身体にホルモン剤を使うことで、体に大きな負担をかけてしまうこともあります。
この選択でだめだったらどうしよう、赤ちゃんができるのだろうか?この治療は大丈夫なのか繰り返し考えてしまう方も多くいらっしゃいます。病気ではありませんが、妊娠への近道となる病院選びのポイントについて考えてきましょう。
では、病院を選ぶ時どのようなことを考えたらいいのでしょうか。
自然妊娠したいという方から、高度生殖医療まで考えているかによっても異なります。
1 不妊治療に積極的か
特に元々通っていた婦人科が不妊治療を行なっていたり、1人目の出産時に通っていた、自分が通いやすいなどで分娩も取り扱っている婦人科にかかっている人もいらっしゃいます。
そのような施設の中には不妊治療に通う人の心情にも配慮して、産科とは別の待合室があるなど患者さんの気持ちに寄り添えているのか判断してみてください。
かかりつけもなくこれから通い始める方には不妊治療専門の病院に通われるのが近道です。
2不妊治療専門の病院を選ぶ・・・ 診療内容を参考にする
病院によってはHP上で診療内容を積極的に公表していますので比べて検討してみましょう。
病院で不妊治療を専門にされるドクターも、経験や考え方で対処の方法が違うことがあります。
特徴をとらえて自分にベストな病院を探しましょう。
以下は病院の大まかな特徴です。参考程度に書き留めてみます。
・患者さん自身の体を大事に考え自然妊娠を中心に考える病院
器質的な問題がないかしらべた結果、特に何も問題のない場合なのに、薬やホルモン剤がでる病院もあります。過剰なホルモン剤は本来の生理周期を乱したり、卵巣が腫れてしまうこともあります。
自然妊娠を希望の場合はドクターの方針をしっかり調べることやこちらの希望をきちんと受け取ってくれる病院かを見極めましょう。
・男性側の要素を重要視する病院
精子の量や運動率、奇形率など簡単な検査は自宅での検査キットでも調べる事が出来ます。しかし、男性不妊を扱っている病院は都内でも少ないのが現状です。
男性不妊の可能性がある場合、静脈瘤など手術をしたほうがいい場合は、併設しているところか男性不妊外来があるところに通う必要があることもあります。
精子の状態は顕微鏡の倍率によって、頭の中がないものや、しっぽが切れているもの等、病院によって精子を調べてくれるレベルも違います。
最近では遺伝子異常なども調べられる病院があります。
・ホルモン剤を多く投与したくさんの排卵を起こすことで妊娠を狙う病院
自然に排卵しにくい方はホルモン剤やお薬を使うことによって排卵を促す方法があります。
低刺激ではなかなか育たない方は、刺激を沢山することで、排卵をさせ、妊娠を目指します。
AMHが低い方には向きません。お薬をたくさん使うため治療費もかかる可能性があります。
・薬の投与はなるべく抑える病院
特に問題のない場合、体に負担をかけないようにするために、薬を少なくして妊娠を目指すやり方をしている病院です。
薬も少ないので体に与える影響も少ないと思いますが、個人差があります。
・いろんな薬や方法を変えてくれる病院
血液検査やエコー検査など様々な検査をしてドクターが患者さんにあった方法を提案してくれますが、すぐに妊娠に至らないことがあります。その際に、他の薬や方法の選択肢を提案してくれる、もしくは相談できる病院です。
病院によってはドクターの考えで同じ薬や方法を何回も続けるというものがあります。
・たくさん検査をする病院・受けられる病院
検査を行うために、施設や検体を外部に受注する場合、結果が出るのが遅かったりします。気になる検査を受けるためにほかの病院へ予約をする必要がないのがいいところです。
また、検査を受ける為に紹介状を書いてくれるのは転院するにも、検査だけ受けるにも、心強いと思います。
簡単な病院の特徴を書いてみましたが、不妊といっても考え方や治療法もたくさんあります。
医療は日進月歩で日々進んでいますので、病院の情報も変わります。
色んな方法や特徴がありますが、それぞれのやり方で結果を出していらっしゃいます。
そして正しい道が一つではない、だからいろいろな考え方やアプローチがあり妊娠に導いてくれるのだなと思えます。
たくさん選択肢があるということは、たくさんの可能性があることです。
逆に決定的にこれでないといけないということもないのです。
患者さんが迷ってしまうのも納得なのですが、ご夫婦の考えを整理してご自身が納得できる病院の特徴を調べましょう。
3,通院時間・継続して通院できそうですか?
不妊治療はゴールが見えないものです。
すぐに妊娠される場合もありますが、長い期間赤ちゃんが来るのを待たないといけないこともあります。そのことを考えて、通院しやすい病院を選ぶことも必要です。
特に現代では共働き夫婦が多くなり、通院の距離だけの問題ではなく終業後に通える診療時間かどうか、治療のスケジュールにどれだけ相談にのってもらえるかそういうことも気になるとこですね。
また、不妊治療は自由診療のものも多く含まれます。病院によって値段も変わります。
4,前回の結果を分析しステップアップ治療を心がけてくれているか
年齢によっては高度生殖医療から入るという選択もありますが、こちらの希望をきかずに、すぐに体外受精をすすめてくる、逆にいつまでも同じ治療を繰り返しているのは妊娠の近道と思えません。
患者さんに負担をかけず、治療方針をしっかりと説明し、タイミングから高度生殖医療までその人に適切な治療に導いてくれる病院がいい病院だと思います。
最後に・・・
病院を変えたら妊娠した、病院へ行くのをやめたら妊娠したなどという話も聞きます。
体外受精もひとえに、未熟卵胞を取って培養してくれる病院もあれば、取ってくれない病院もありますし、麻酔をして採卵する病院もあれば、麻酔なしのところもあります。
培養師さんの腕がいいと評判の病院もあれば、培養液がいいという病院もあります。
病院へ行くのも時間を取られますし、検査でわかることもありますが、検査とはいえ、あまりうれしいものではありません。
また、自分に合う病院、合わない病院というものあると思います。
転院してみたが、やはり前の病院通いと思って元に戻ってみたら妊娠したという方もいますし、転院を繰り返して妊娠されるケースもあります。
悩んでいるときに何かの役に立てばうれしいですが、悩みを増やしてしまったらすいません。
鍼灸治療中に病院について聞きたいことがあれば、気軽にご相談ください。