逆子とは|逆子のケアは始める時期が重要。逆子と診断されたら早めにお灸へ。

妊娠・不妊

逆子とは

妊娠がすすんでいくと胎児も成長し、妊娠後期になると子宮腔の形や子宮の収縮、
胎動、母体の体位などの影響により回転し頭が恥骨の方にあり、
お尻や足が上腹部になるいわゆる頭位(正常位)となるのが一般的です。
頭位の方がお産がスムーズにすすむと言われていますが、その逆に、頭が上腹部にあったり(骨盤位)臍の横にあったり(横位)する場合は分娩時間が延びるなど母子ともに危険な状態となることがあります。
この骨盤位や横位のことを医学的に逆子といいます。

逆子(骨盤位)の成因は、

子宮腔の形態に異常が生じたり(単角子宮・双角子宮などの子宮奇形、子宮筋腫、前置胎盤)、胎児の形態や発育遅滞が起こったり、胎動の可動性過多(羊水過多、未熟児)、胎児の可動性減少(多胎、巨大児、羊水過多)、狭骨盤などあると考えられていますが、未だ不明な点が多く原因は明らかではありません。

逆子(骨盤位)の頻度は妊娠の週数が進むにつれて減少し、妊娠16~23週では45%、24~27週では34%、28~31週で17%、32~35%で9%、分娩時には全分娩の3~5%といわれています。骨盤位のままでの出産は難産の原因になるだけに正常な胎位への矯正が行われます。

骨盤位経膣分娩の危険性

*前期破水を起こしやすい、また破水時に臍帯脱出を起こしやすい

*周囲長の大きい胎頭が最後に娩出されるために、軟産道の伸展が十分でないまま児頭が下降するので娩出に時間がかかる事、児頭娩出の際に必ず臍帯を圧迫するため呼吸循環不全を起こす危険が大きいこと

*とくに未熟児では体幹周囲と児頭周囲との差が大きいため、児頭娩出の時の抵抗が大きく頭蓋内出血の危険が大きいこと

*その他、神経麻痺、奇形、先天性筋性斜頸、先天性股関節脱臼、下垂体性の低身長症が多いなど

〔引用文献:岡井 崇,綾部 琢哉(編).標準産科婦人科学.第 4 版.東京.医学書院〕

2004年の米国産婦人科医師会の委員会は、

「産科医は単体骨盤位を減少させるために、可能な時季であれば、まず外回転術を施行すべきでる
・・(中略)・・
正期産の時期をむかえても骨盤位のままで胎位が変わらない場合は、予定帝王切開を施行すべきである」と発表しました。
日本の産婦人科領域も逆子の場合は予定帝王切開の傾向にあり、単胎骨盤位のケースでは予定帝王切開を選ぶ産科医が多いのです。1984年の出産全体の帝王切開率は7%でしたが現在では20%ともいわれています。

産科・助産院での逆子治療

リスクや不安を伴う骨盤位分娩を避けるために事前に骨盤位から頭位に矯正されるよう、産科医や助産師から処置または指導が行われることがあります。

その一つに逆子体操があります。逆子体操とは妊婦が四つん這いになり胸部を下げお尻を突き上げるような姿勢をとりお腹を緩ませたあと、胎児の背中側が上になるようにして床に横向きになります。
胎児の自然回転を期待するものでありますが、RCT(治療効果を評価する試験)の報告がなく有効性が明確に示されていません。

その他には外回転術と呼ばれる方法があります。外回転術は子宮収縮抑制薬投下に腹壁上から用手的に胎児を回転させます。RCTによる有効性は示されていますが、常位胎盤早期剥離や臍帯圧迫、胎盤血種形成、母児間輸血症候群などの合併症のリスクが伴い、回転は必ずしも確実ではありません。

逆子体操では有効性が明確にされておらず産院から指導されない場合や、外回転術ではリスクを考え実施しない産科医も増えています。

逆子と診断されたら

逆子は超音波断層法(エコー)により診断されます。28週またはそれ以前の妊婦検診時に判明しても自然になおるので心配しなくてもいいですよと言われることが多いようです。
しかし32週頃の妊婦検診になり逆子が治っていないと矯正法や帝王切開、それらのリスクを説明され不安になってしまう妊婦さんが多くいらっしゃいます。

骨盤位に対する鍼灸治療の研究の結果では、「・・(前略)・・通常、骨盤位が問題とされるのが妊娠 28 週以降であるため、初診時週数が 28~31 週と初診時週数 32~35 週であった患者 の矯正率を比較したところ、矯正率は初診時週数 32~35 週よりも、28~31 週の方が有意に高い結果となった」という結果がでています。
これまで骨盤位矯正のための鍼灸治療について多くの報告がされています。

年齢、身長、体重、骨盤位指摘週数、治療期間、治療回数、初経産、また治療方法などに違いがありますが、鍼灸治療を開始する時期が骨盤位の矯正に影響していることが示唆されました。

この結果をみると鍼灸治療を始める時期がとても大切な事がよくわかります。
妊娠の時期によって逆子治療をおこなっていくツボの位置や回数など変わっていきますが、骨盤位又は横位と診断があった場合には早めにご相談ください。
また胎児はお腹の中で日々成長しています。
前回の検診は逆子だったが今回の検診では頭位になっていたという場合でも再度逆子になることがあります(実際にこのような相談は何回もお聞きしています)。
不安な妊娠後期を過ごすのではなく早めに治療を開始し安心してお産に臨めるよう準備をしていきましょう。

鍼灸院での逆子治療

お灸 みやび鍼灸院

鍼灸治療では主に足の指先やくるぶし周辺のツボを使い治療をおこなっていきます。

逆子治療の効果のメカニズムについて説明したいところではありますが、未だ不明な部分が多く残っており、というのも、鍼灸という治療自体、身体に及ぼす影響の研究がまだ途上の段階にあるので逆子治療だけがメカニズムを明確にできるわけではないのです。

しかし、他の多くの鍼灸治療と比べ逆子治療では自覚症状の改善という曖昧な評価が入るわけではなく、【逆子が返った】という明確な結果しかありません。また、外回転術法のようなリスクは現在のところ報告はありません。(リスクはありませんがとくに初めて鍼灸治療をうけた後にでやすいだるさや吐き気などの好転反応がでているという報告はあるそうですが母体や胎児に危険性があるわけではありません)

逆子治療のメカニズムはこれからの研究が期待されますが、その中で、逆子が鍼灸治療で回転しづらい要因も確認されています。

逆子が返りづらい要因
*臍帯巻絡
*双角子宮
*筋腫
*羊水過少
*臍帯長が短い
*腹部膨満感

医師から逆子と伝えられた時、以上のことが当てはまっているのかお母さん自身が確認しておくことも大切ですね。

産科医院で行った逆子鍼灸治療の研究結果でより逆子が返りやすくなる理由

*足周りのツボでの治療だけでなく背中やお腹をゆるめた
*妊婦自身による自宅でのお灸を続けた
*逆子と診断されて一週間以内に鍼灸治療を行った
*逆子と診断されてから重いものを持たない・旅行や運動で疲れすぎないようにし、身体への負担をかけないようにした

以上のことが考えられました。

年齢別による逆子治療では症例が少なかったものの35歳以上では高齢出産を自覚していたためか、返るまで安静を保ち自宅でのお灸をとくに真剣に行っていたということもありそれが結果に結びついたのではないかと考えられます。

逆子治療後、安産灸の治療を続けて行った結果では分娩所要時間が短縮されることが示唆されました。妊婦の逆子出産の不安を早期に払拭し、帝王切開のリスクを減少させるためのものではなく、分娩所要時間短縮など安産にもつながっていきます。

みやび鍼灸逆子のページ

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