みやび鍼灸院 院長 
「天気痛（気象病）」は、気圧や天候の変化に敏感な方にとって避けられない問題です。特に低気圧が近づくと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。それにより、頭痛やめまい、関節痛、さらには気分の落ち込みを感じることがあります。これらの症状は、普段の健康的な生活を続ける上で大きな障害となることがあり、多くの方が日常生活に支障をきたします。予防策として、規則正しい生活や適度な運動が有効とされていますが、天気痛の場合はそれでも対処しきれないことがあります。症状がひどい場合は、専門医の診断を受けることが重要です。
天気痛の理解を深めるためにも、体調管理の工夫や医療の情報を積極的に活用し、快適な生活を取り戻す手助けとなるようにしましょう。
鍼灸（しんきゅう）は、このような天気痛の症状に対して有効なアプローチを提供できます。
◆ 鍼灸が天気痛に対してできること
1. 自律神経のバランスを整える
低気圧により交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、頭痛やめまいが起こります。鍼灸治療は、自律神経の調整を得意としており、交感神経の過緊張を和らげ、全身のバランスを整えることができます。
おすすめのツボ
- 百会（ひゃくえ）：頭のてっぺん、自律神経の調整
- 太衝（たいしょう）：ストレス緩和、気の巡り改善
- 内関（ないかん）：めまい・吐き気・不安感の緩和
2. 血流の促進
気圧の変化によって血管が収縮し、頭痛を引き起こすことがあります。鍼灸で筋肉を緩め、血行を促進することで、こうした頭痛の予防や緩和が可能です。
3. 耳まわり・内耳のの血流改善により内圧調整
めまいの原因のひとつに、内耳の圧変動があります。耳まわりにあるツボ（翳風、耳門など）への鍼刺激は、内耳の血流やリンパの流れを改善し、めまいの症状を和らげることがあります。
4. 心理的ストレスの軽減
天気痛は、気分の落ち込みやイライラ、不安など精神的な症状を伴うことがあります。鍼灸は、リラクゼーション効果が高く、ストレスの軽減にもつながります。
◆ どんな人に向いている？
- 天候が変わるたびに頭痛がする
- めまいや耳鳴りが出やすい
- 市販薬では根本的に改善しない
- ストレスや自律神経の乱れがあると感じている